ボアボエルは南アフリカ原産の犬種で、家や農場を警備する目的で開発された。堂々とした体格で、発達した筋肉を持つ犬である。顔にはしわがあり、耳は刈り込まれているのが普通だが、自然な耳もよく見られる。保護欲が強く、聡明な性格の犬である。
ブールボエルという犬種の歴史は数世紀前にさかのぼり、もともとは16世紀半ばに南アフリカに到着し始めたオランダ人、ドイツ人、ユグノー人の入植者グループであるボーア人によって繁殖されたものである。彼らは南アフリカでブルドッグ、ブルマスティフ、その他のヨーロッパの血統など様々な犬種を交配し、勇敢で強い犬であるボアボエルを作出した。犬種名はアフリカーンス語で「農夫の犬」を意味する。 この犬種の人気は広がり、企業や家庭の番犬として使われるようになり、警察犬としての役割も果たすようになった。20世紀初頭、銃器が普及したため、ボアボエルは絶滅寸前にまで追い込まれた。幸いなことに、少数の熱心なブリーダーがこの犬種の保存に尽力し、今日ではいくつかのドッグ・クラブに公認されている。にもかかわらず、この犬種は主に保護と同伴のために使われる比較的珍しい犬種であることに変わりはない。
ボアボエルは筋肉質な犬種で、四角く頑丈な体躯をしており、体高より体長がやや長いことが望ましい。頭部は幅広く力強く、マズルは深く、顎が突き出ている。耳は中くらいの大きさで、高い位置にあり、大きく離れている。尾はドッキングされている場合とされていない場合がある。ドッキングしていない場合、犬が動いているときは尾はわずかにカーブして上に持ち上がる。 被毛は短く滑らかで、密生して光沢がある。皮膚は太陽光線から保護するために暗い色をしている。毛色は通常、フォーン、ブリンドル、クリーム、ブラウン、またはレディッシュ・ブラウンで、黒いマスクを持つ犬もいる。 ボアボア種は忠誠心、保護力、持久力に定評がある。抜け目がなく、自信に満ちた犬で、優れた保護者や家族の伴侶として行動することができる。しかし、好ましくない行動を避けるためには、早期の社会化と訓練が重要である。高い生命力を持つ犬種であるため、健康で幸せな状態を維持するためには、定期的な身体的・精神的活動が必要である。